世界有数のリゾート地メキシコ!
ただ私が訪れたのは真っ白な砂浜に
高級ホテルが建ち並ぶカリビアンリゾートではなく
世界一位の大気汚染、世界二位の犯罪発生率、世界一位の人口密度、
世界三位の誘拐発生率、世界一位の貧富の差をもつ
世界一の大都市、メキシコシティでした。
初めてメキシコの地を踏んだとき、眼前に広がる光景にショックを受けました。
見ているのがあまりに辛く思わず涙がでてしまったこともありました。
メキシコの抱える一番の問題が貧困です。
人口の半分以上が1日の収入200円以下の貧困層なんです。
もしメキシコで生まれて自分の家に屋根がついていれば
平均的な暮らしが出来ているんです。
そんなメキシコでは何でも仕事にしてしまいます。
信号で車を止めれば物売りがどっと来ます。
車の窓を拭く子供、お菓子を売る人、歌を歌う人やピエロまで登場します。
路上で駐車しようとすればあたかも自分の土地のように
駐車スペースをおさえている人がいてお金を払って停めさせてもらいます。
スーパーの駐車場でもどこからともなく来た人が勝手に誘導してくれて
チップを払います。
買い物の後もカートから車に荷物を移し終えると
カートを片付けてくれる人がやってきます。
お墓参りに行けばお墓の掃除をしてくれる人がいます。
トイレに行けばトイレットペーパーを30cmほど切って売ってきます。
手を洗えばナプキンを手渡してくれます。
どれも自分で出来ることですが、それをやってしまったら
彼らの仕事を奪うことになるので全てやってもらうんです。
外食して食べ物を残してしまうとAmorは当然のようにそれを包んでもらい
路上で暮らす乳飲み子を抱えた人などに与えます。
ある時、外を歩いていると突然小さな女の子が私たちの服に
シールをペタっと貼りました。
そして手を出して「2ペソ」って言うんです。
私は何が起きたのか分からずポケーっとしてるとAmorが
「はい、ありがとう!」と笑顔で女の子に2ペソを支払ってます。
彼らのちょっと卑怯とも言えるセールスの上手さに感心させられるのと共に
子供も大人も生きるために必死で働いてることに胸を打たれました。

そんなメキシコにもごくわずか裕福な暮らしをしている人がいます。
いえいえ大富豪です。
メキシコの貧富の差とは日本のそれとは比べものになりません。
高級住宅地区には一般の人が入れない場所もあります。
彼らはメイドを雇い、プール付の高い塀に囲まれた豪邸に住み、
家にはもちろん子供にもボディーガードをつけます。
驚くことは人口の半分が満足に食べていけない生活をしているのに
メキシコのGDPは世界10位あたりにランクインするんです!!
日本長者番付で1位の日本人でも世界長者番付では
77位まで下がってしまいます。
しかしメキシコ人の億万長者は世界でも4位にはいります。
そんな大金持ちの殆どが白人系です。
スペインに征服された過去をもつメキシコでは
肌の色で階級が区別できるほどです。
そのためこの貧富の差を縮めるのは難しいでしょう。
上流階級に生まれれば一生上流階級
下層階級に生まれれは一生下層階級
悲しいぐらい社会的に不平等です。
ラテン系は明るい、なんて簡単に言ってしまいますが
メキシコ人の明るさや、何とかなるさというあの単純思考は
努力が結果を生まない社会で生き抜くための術なのかもしれません。